外苑西通りに面した店の佇まいはブロックの塊にしか見えないが、夜ともなると中からやわらかな灯りが洩もれ、建物全体が発光しているようにさえ思われる。建築家・隈研吾氏によるインパクトのある建物も8年という歳月を経て、すっかりこの地になじんでいる。低糖質メニューにすぐに興味を持ったという店主の野崎洋光氏。「今後、低糖質メニューを必要とされる方が確実に増えるでしょう。それにいつでも対応できるよう、私たち料理人は勉強しなくてはいけないと思います」。試作にあたっては糖質の高い素材を使わずにこの店の〝2大名物〟をどう残すかが課題になった。まず丸ごと大きなアワビを味わう〝アワビの磯焼き〟。糖質が高い肝はソースのみに使う。もうひとつの名物・土鍋の炊き込みご飯は断念「ご飯の代わりになるものを探していたら、蒟蒻麺がみつかりました」。澄んだダシと葱大根、海苔でいただく温かい麺は、満足度100%。デザートは牛乳寒にシュガーカットゼロを使用し、フルーツ、抹茶を使って仕上げた。値段は通常のおまかせコースと同じ。「お客様に喜んでいただければ値段はいいんです。何しろうちのコース自体、もう20年近く値段が変わってないんですから」