圧倒的なボリュームと男気のある料理で、つねに満席のレストラン。元気いっぱいの荻野伸也シェフが低糖質メニューに取り組んだのはお母様が糖尿病になりかけたことから。「健康のためと思って、フルーツにはちみつをかけたものを毎日、朝からたっぷり食べていたら、数値が急激に上がってしまって。そんなこともあって、僕もきちんと勉強したいと思っていたんです」。山田先生に出会って、正しい糖質の取り方を聞き「目からウロコでした。カロリーは関係ないからうちの料理でも問題ない。パンとデザートだけ気をつければいいんですから」。オギノファンなら誰もが好きな、パテ・ド・カンパーニュも赤身牛肉のステーキも問題なし。デザートは、コーヒー豆を2日間つけこみ香り
を移した牛乳を使用したブランマンジェ（フランス語で白い食べ物という意味）。パルスイートと砂糖を半々使って、糖質も味わいもクリアした。今年、代官山に新たにオープンしたデリショップ「ターブル・オギノ」でも、今後は糖質を制限したデザートを販売したいという。「フランス料理を日常で楽しんでほしい、というのが僕たちの目指すところ。病気の方にも満足してもらえるよう工夫をすることも僕らの仕事です」。